台風で停電・浸水したら家のガスはどうなる? LPガス・都市ガス・IHを比較

光熱費

一人暮らしをしていると、台風が近づいたときに気になるのは、雨の強さや電車が止まるかどうか。でも、家の中にも意外と見落としやすいポイントがあります。

「停電したらIHって使える?」
「外にあるプロパンガスのボンベは大丈夫?」
「都市ガスなら台風でも平気?」

地震では、配管や設備が壊れたあと「どれくらいで復旧するか」が大きな問題になります。
一方、台風・豪雨で重要なのは、強風・浸水・停電の3つ。
それぞれでLPガス、都市ガス、IHの弱点が違います。

台風への弱点は、3つとも違う

まず強風。都市ガスの主要な導管は地下にあるため、風そのものの影響は比較的受けにくい
仕組みです。IHも室内設備なので、強風が直接の弱点というわけではありません。
一方、LPガスは屋外に容器が置かれています。もちろん通常は固定されていますが、
豪雨による浸水まで重なると話が変わります。洪水で容器が移動・流出する事故を防ぐため、
国も浸水のおそれがある地域では容器を鎖やベルトなどで固定する対策を求めています。
つまり、「外にボンベがあるから危険」なのではなく、「水害を想定した固定がされているか」がポイントです。

浸水すると、それぞれ別の問題が出てくる

水害では違いがさらに分かりやすくなります。
LPガスで注意したいのは、先ほどの容器の移動や流出。都市ガスは地下のネットワーク自体が風雨の
影響を受けにくい一方、自宅の給湯器やガス機器が水につけば、そのまま使えるとは限りません。
IHの場合は、コンロだけでなく分電盤やコンセントなど電気設備の浸水に注意が必要です。漏電や感電のおそれがあるため、浸水した電気設備を自己判断で使うのは避けたいところです。
ざっくり整理すると、

LPガス → 容器の流出
都市ガス → 建物内のガス機器の浸水
IH →
電気設備の浸水・漏電

という違いがあります。

台風で一番差が出るのは「停電」

そして、台風で特に差が出るのが停電です。
IHは電気で動くので、停電すれば原則として使えません。これが一番シンプルな弱点です。
では、LPガスや都市ガスなら安心かというと、そうとも言い切れません。
ガス自体が供給されていても、給湯器などには点火や制御のために電気を使う機種があります。その場合、停電するとお湯が出なくなることがあります。
ここで覚えておきたいのが「燃料が届いているか」と「家の機器が動くか」は別問題ということです。
実際、過去の大型台風では大規模な停電が起きています。2018年の台風21号では最大約240万戸、台風24号では約180万戸が停電。2019年の台風15号では最大約93万戸と規模は小さかったものの、ピーク時から99%程度が復旧するまで約280時間、つまり12日ほどかかりました。
停電戸数が多いほど必ず長期化する、というわけでもありません。

東京で一人暮らしなら、ここだけ確認しておこう

だからといって、必要以上に防災グッズを買い込む必要はありません。
まず確認したいのは、自分の部屋が何のエネルギーで動いているかです。
LPガスなのか都市ガスなのか、キッチンはガスなのかIHなのか。給湯器は停電すると使えるのか。1階ならハザードマップで浸水リスクも見ておく。IH中心の部屋なら、停電時用にカセットコンロが1台あるだけでも選択肢が増えます。普段は料金だけで比べがちなLPガス・都市ガス・IHですが、災害時にはそれぞれ違う強みと弱みがあります。

自分の家が「何で動いていて、何が止まると困るのか」を知っておく。

これだけでも、台風が来たときの備えはかなり具体的になります。生活のコスパを上げる第一歩は、意外とこういう「家の仕組みを知ること」なのかもしれません。

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